済州火山島と溶岩洞窟群(読み)さいしゅうかざんとうとようがんどうくつぐん

世界遺産詳解 「済州火山島と溶岩洞窟群」の解説

さいしゅうかざんとうとようがんどうくつぐん【済州火山島と溶岩洞窟群】

2007年に登録された世界遺産(自然遺産)。チェジュド(済州島)は韓国本土南岸から沖合130kmにある火山島で、面積1825km2の韓国最大の島である。島の中央には韓国最高峰のハルラ(漢拏)山(標高1950m)がそびえている。漢拏山は現在、休火山だが、島の各所にはかつての火山活動の跡が多数残っている。漢拏山山頂には、約2万5000年前の火山爆発のときにできた直径500mの火山湖・白鹿潭(ぺンノクタム)があり、その周囲には360以上の噴火口跡が残るオルム(岳)がある。山麓は漢拏山から発した火山岩や火山性の土壌に覆われ、城山日出峰などが美しい景観をつくり出している。また、済州島内には、絶滅の危機にさらされている稀少な動植物が多数生息しており、中央部の漢拏山自然保護区、同島東端の城山日出峰、北東部の拒文岳溶岩洞窟群が世界遺産に登録され、その自然が保護されている。◇英名はJeju Volcanic Island and Lava Tubes

出典 講談社世界遺産詳解について 情報