海浦(読み)うみうら

日本歴史地名大系 「海浦」の解説

海浦
うみうら

[現在地名]越前町梅浦うめうら

玉河たまがわ浦・だいら村の南に位置し、越前海岸段丘崖下の狭い岩石海岸にある集落。浦名は享禄元年(一五二八)一一月二八日付の寺社請状(劔神社文書)に「参百文 神事ニ塩カキ宇見浦ニテ三寸料 西山ノ山手」「アメ田 宇見浦ニ在之」「弐貫九百文 宇見之浦善夫若木之代共ニ」などとみえる。当浦を含むこの辺一帯については、文明三年(一四七一)八月日付山方分定書(越知神社文書)に「下うら名 代四貫文、御ふく六両米、三石五斗代なしハ同志やうし山三貫文」とある。また「浦の納所」として、塩・わかめ・鮑・鯛・するめ・・鱈・海苔・鯖などの貢納の記載がみえ、中世以来の漁村であったことや、越知山おちさん大権現(現朝日町)つるぎ神社(現織田町)との関係がうかがえる。

慶長三年(一五九八)六月一八日付のうみ浦惣百姓中宛新藤甚介証状(小塙家文書)に「うみ浦、宿浦之さかいめ之事」として「太閤様御検地之如御置目村きりに傍示を相定候旨被仰出候、こんけんの石北平、海はきつその石之見なみ平に相定申候」とみえ、また同月一五日付の宿浦惣百姓中宛の同氏証状(同文書)に「うみの浦の境は、東は先々より有り来ることく村の北の川きりをさかひに相定申候」とあり、後々の宿浦との海論の原因となった(→宿浦

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普及版 字通 「海浦」の読み・字形・画数・意味

【海浦】かいほ

はまべ。

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