浦見川(読み)うらみがわ

日本歴史地名大系 「浦見川」の解説

浦見川
うらみがわ

三方五湖のうちなかうみ(水月湖)から流れ出、久々子くぐし湖に注ぐ。寛文二年(一六六二)五月の地震で、両湖を結んでいた上瀬うわせ(気山川ともいう)河口が隆起して閉塞し、中ノ湖および同湖につながるかみうみ(三方湖)が溢水して湖岸諸村が冠水したため、両湖間の浦見山の岩を切通して作った。切通しの長さ八〇間、川底幅四間、全長一八〇間。

沈降山地の脊梁に生じた中ノ湖は自然の排水口をもたず、わずかに上瀬川によって溢水が久々子湖に流れていたにすぎなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の浦見川の言及

【三方五湖】より

…三方,水月,菅の上三湖は水面が連続し,特に菅湖は水月湖の湾入にすぎない。久々子湖と日向湖はもと独立していたが,浦見川,嵯峨隧道(さがずいどう)によって,いまは水月湖とつながる。1662年(寛文2)の大地震で元来排水不良であった上三湖が溢水,湖岸周辺の田畑が冠水して大被害となった。…

※「浦見川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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