浦江村(読み)うらえむら

日本歴史地名大系 「浦江村」の解説

浦江村
うらえむら

[現在地名]大淀区大淀〈みなみ三丁目・なか三―五丁目・きた二丁目〉、福島区鷺洲さぎす一―六丁目・海老江えびえ一丁目・同三丁目

大仁だいに村の南西にあり、尼崎あまがさき(現兵庫県尼崎市)に向かう道が東から北西に抜け、これに沿って北村、南部に南村の二集落がある。南は野田のだ(現福島区)。「摂津志」の当村勝楽しようらく寺の項に「大般若経一百三十五跋云」として「承久三年三月廿七日 安置摂津国天王寺御領西成郡鷺島庄浦江村勝楽寺」とあり、当時四天王寺(現天王寺区)鷺島さぎしま庄に含まれていたと考えられる。貞治三年(一三六四)の将軍足利義詮の住吉参詣を記したという「住吉詣」に「たみのの島にあがりてみれば、あまの釣する船共あまた岸のほとりにこぎよせてやすらひゐたり」とみえる。続けて「それより南にあたりて野田の玉河と云所あり」と記され、この「野田の玉河」は野田村一帯にあたり、また文化三年(一八〇六)増修改正摂州大阪地図の浦江村南部に「古 田蓑島」とあるので、同書の「たみのの島」は当地と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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