洞ケ峠を決め込む(読み)ほらケとうげをきめこむ

ことわざを知る辞典 「洞ケ峠を決め込む」の解説

洞ケ峠を決め込む

自分に確たる信念がなく、形勢を見て分のいいほうに付き従う。日和ひより的な態度をとる。

[使用例] おそらく勝海舟は、〈略〉かんじんのときには、どこか片隅にひっこんで洞が峠をきめこんでいたくせに、いまごろになって、熱にうかされたように、瘠せ我慢の必要を説く福沢諭吉に、最初は当惑のようなものを感じたであろう[花田清輝*「慷慨談」の流行|1961]

[解説] 信長没後、羽柴秀吉明智光秀が京都山崎で戦った際に、筒井順慶が洞ケ峠に軍をとどめて戦いの形勢を望観し、有利な方に味方しようとしたという故事によるといわれます。

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android