法勝寺(廃寺)
ほっしょうじ
廃寺。平安末期に皇室の御願寺(ごがんじ)として京都東山岡崎付近に建立された六勝寺(ろくしょうじ)(「勝」の字のつく六つの寺院の総称)の最初にして最大の寺。1077年(承暦1)白河(しらかわ)天皇の御願で建てられ、顕・密・浄・禅の各宗の要素を総合した大伽藍(がらん)であった。のちたびたび火災にあい、そのつど復興されたものの、応仁(おうにん)の乱ののちはついに再興の企てなく、1590年(天正18)比叡山(ひえいざん)坂本の西教寺(さいきょうじ)に併合された。
[平井俊榮]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例