水越川(読み)みずこしがわ

日本歴史地名大系 「水越川」の解説

水越川
みずこしがわ

大字関屋せきや西方、金剛山中の越口こせぐち(古背口)行者ぎようじや滝、葛城山西側万治まんじヶ滝に発源し、祈滝いのりのたきなどの渓水を集めて大字関屋まし名柄ながら豊田とよだ森脇もりわきを繞流、さいわい町で葛城川に注ぐ。「大和志」は「水越渓」と書く。水越峠扇状地帯の吐田はんだ米はこの渓水の影響を受けて特産となる。元禄一三年(一七〇〇)金剛山境論・山論・水論が河内国との間に起こり、発源地の雨水をめぐって訴訟事件にまで発展した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の水越川の言及

【葛城山】より

…葛城山の南側に国道309号線が越える水越峠がある。江戸時代初期に金剛山から流下する水を人工的に分水して水越峠を越えて大和側へ流れるようにしたのが現在の水越川で,水越峠の地名は分水界を越えた川に由来する。【水山 高幸】
[信仰]
 修験の山として知られる葛城山には,金剛山と,戒那山,天神山とも呼ばれる大和葛城山,そして和泉葛城山がある。…

※「水越川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」