気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡(読み)いぶきいかずちなるいかずちよしのおおくずみたまじんじやあと

日本歴史地名大系 の解説

気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡
いぶきいかずちなるいかずちよしのおおくずみたまじんじやあと

奈良県明日香村いかずちにあった神社。「延喜式」神名帳高市たかいち郡にみえる同名社に比定される。「大和志」に「在雷土村、今称八王子」とあり、雷丘の北、ギオ山にあった八王子はちおうじ(俗に九頭明神とも称した)にあてるが、現在社祠はなく、芝地だけが残る。「延喜式」神名帳によると二座の神を祀り、名神大社に列せられて月次・新嘗官幣にあずかった。「三代実録」貞観元年(八五九)七月五日条に「大和国従五位下気吹雷神、従五位下響雷神並列於官社」とあり、当社は「気吹雷神」と「響雷神」の二神を祀っていたものと考えられる。「吉野大国栖御魂」の称については、以上の祭神数に矛盾するため、「延喜式」の注文が本文となったとみる説もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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