殖民公報(読み)しよくみんこうほう

日本歴史地名大系 「殖民公報」の解説

殖民公報
しよくみんこうほう

一二三冊 北海道庁 明治三四年―大正一〇年刊

解説 拓殖事業展開の報告と記録など情報伝達と宣伝の役割を兼ねた道庁の広報雑誌。道内の拓殖状況をつぶさに調査し、移住・開拓の現況、農業・林業漁業・工業・鉱業・商業・土木・交通など諸産業の状況に加え、教育・衛生・史伝・表彰など社会面の記事、さらに多様な雑録や口絵などを掲載した地域の総合誌的機能を果した。創刊から大正三年までの編集主任は、同四年北海道史編纂主任に転じた河野常吉であった。河野はこの雑誌以前から、あるいは同時期に道庁が刊行した多くの拓殖関係単行本の編集に従っていた。その点からも「殖民公報」はこの時代の系統的な重要史料といえる。昭和六〇年(一光社)、同六〇―六七年(北海道出版企画センター)復刻

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報