歯肉から出血したときの対応(読み)しにくからしゅっけつしたときのたいおう

家庭医学館 の解説

しにくからしゅっけつしたときのたいおう【歯肉から出血したときの対応】

 とにかく清潔なガーゼか綿で出血部位をしっかり押さえることです。出血部位に親指程度の大きさのガーゼなどを置き、しっかりかんで押さえます。もちろん、ハンカチタオルでも結構ですが、ティッシュペーパーはだめです。
 口の中からの出血は唾液(だえき)が加わりますので、実際よりも多く出血しているように見えます。気持ちがあせり、頻繁(ひんぱん)にガーゼを換えると止血が長引きます。15分以上はじっと押さえないと止血しません。
 口の奥で出血すると、のどに流れやすく、気管に入り窒息(ちっそく)する危険があります。横になり、くびを横にむけてのどの奥に流れないようにします。
 まず精神的に落ち着くようにつとめ、安静にして血圧を下げます。止血してもすぐには運動や、風呂(ふろ)に入ったり、飲酒をしてはいけません。
 歯肉出血の多くは歯周炎(ししゅうえん)(コラム歯肉炎と歯周炎」)が原因ですが、白血病(はっけつびょう)の初期症状の大部分が歯肉出血で、血小板減少症(けっしょうばんげんしょうしょう)や血友病(けつゆうびょう)などの血液疾患糖尿病肝硬変(かんこうへん)などでもみられるので、原因を調べることが重要です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android