槙尾山(読み)まきおさん

日本歴史地名大系 「槙尾山」の解説

槙尾山
まきおさん

[現在地名]和泉市槙尾山町

仏並ぶつなみ坪井つぼい九鬼くき善正ぜばた各村の南、和泉山脈の槙尾山(六〇一メートル)一帯を占める。近世には当地槙尾山施福せふく寺の寺領で朱印地であった。したがって近世の郷村帳には単に槙尾山とあり、施福寺の朱印高六石が記されるにすぎない。近代にも行政地名は村が付されず槙尾山が正式呼称であった。なおよび方は「まきのお」ともいい、巻尾・真木尾などとも書かれた。施福寺は槙尾山中腹にあり、欽明天皇の御願により、播磨国の人行満が開創したという。また当地には貞観六年(八六四)七月二五日に従五位下、同年八月二〇日に従五位上が授けられた「巻尾神」(三代実録)も祀られていた(現槙尾神社)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報