楤木(読み)たらのき

精選版 日本国語大辞典 「楤木」の意味・読み・例文・類語

たら‐の‐き【楤木】

〘名〙
ウコギ科の落葉小高木。日本および朝鮮・中国北部・サハリンなどの山野に生える。高さ六メートルぐらいになる。幹は直立、多少分枝し、大小の鋭いとげがある。葉は二回羽状複葉で長さ〇・六~一メートル。若い葉では葉軸や葉柄に細かいとげがある。小葉は対生し、長さ三~一〇センチメートル、広卵形で先はとがり縁に鈍鋸歯(どんきょし)がある。夏、茎頂に円錐形に花序を伸ばし、ごく小さな白黄色の五弁花を多数つける。果実は球形で径約三ミリメートル、黒く熟す。若芽山菜として各地で重用し、材は軽く柔らかく、下駄、盆、杓子などをつくる。樹皮は煎(せん)じて糖尿病・腎臓病の薬に使う。漢名、楤木。うどもどき。まんしゅうだら。おにだら。たらんぼ。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
② 植物「はりぎり(針桐)」の異名

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動植物名よみかた辞典 普及版 「楤木」の解説

楤木 (タラノキ・タロノキ)

学名Aralia elata
植物。ウコギ科の落葉低木・小高木,園芸植物,薬用植物

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世界大百科事典(旧版)内の楤木の言及

【タラノキ】より

…メダラvar.canescens (Fr.et Sav.) Nakaiは葉の裏に淡褐色のちぢれた毛が多い。【村田 源】 漢方では中国産のタラノキに似たA.chinensis L.の材を楤木(そうぼく),樹皮を楤木白皮として薬用にするが,タラノキの材や樹皮も同様に利用される。また根の皮はたら根皮という。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」