椿沢寺(読み)ちんたくじ

日本歴史地名大系 「椿沢寺」の解説

椿沢寺
ちんたくじ

[現在地名]見附市椿沢町

椿沢つばきざわ集落西方の東山丘陵にある。真言宗智山派、秘密山と号し、本尊阿弥陀如来。和銅年間(七〇八―七一五)行基創建と伝える。椿十二坊の本寺ともいう。文明年間(一四六九―八七)の長尾・飯沼氏等知行検地帳(上杉家文書)には「椿沢寺衆徒中」分合計九千八六〇刈と「椿沢寺不断所」分合計四五〇刈の地を有する。長尾景虎(上杉謙信)が栃尾在城の頃祈願寺としていたともいう。永禄五年(一五六二)五月三日の河田長親安堵状(椿沢寺蔵)には謙信の判形のとおり寺領は不入とある。ただし、同史料は検討を要する。天正一三年(一五八五)一一月九日の飯田長家・河隅忠清連署段銭請取状(同寺蔵)によると、当寺より一町分の段銭が納められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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