検注・撿注(読み)けんちゅう

精選版 日本国語大辞典 「検注・撿注」の意味・読み・例文・類語

けん‐ちゅう【検注・撿注】

〘名〙
荘園制で、荘園領主国司が年貢徴収のために行なった土地調査。一筆ごとに田積・地主・作人・田畑等級・斗代(とだい)(一段あたりの年貢収納高)を調査して、現作田の総面積をあげ、徐田(じょでん)領主が年貢課役を徴集できない土地)と定田(じょうでん)(年貢課役の徴集の対象となる土地)とを定める。定期的に行なわれた正検注(しょうけんちゅう)・大検注と、干害風害・水損などの被害を調査するために臨時に行なわれた内検とがある。
※中右記‐保安元年(1120)五月一三日「是越前、播磨備中、讚岐等国損亡官使検注言上事、損亡過半」
② 調査すること。検査。
※中右記‐天永三年(1112)七月一日「是春日御塔可作間、依地形沙汰并御寺寸法検注也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android