桑田芳蔵(読み)くわたよしぞう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「桑田芳蔵」の意味・わかりやすい解説

桑田芳蔵
くわたよしぞう
(1882―1967)

心理学者。鳥取県生まれ。1905年(明治38)東京帝国大学文科大学哲学科(心理学専修)の第1回生として卒業。同大学助手。1910年より1912年までドイツに留学、W・ブントに学び、以来、講師助教授教授、文学部長、東洋文化研究所所長を歴任する。のちに大阪大学法文学部教授。ブントの民族心理学につながる論文が多く、日本の社会心理学的研究の開拓者の一人である。著書に『ブントの民族心理学』(1918)などがある。

[宇津木保]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「桑田芳蔵」の解説

桑田芳蔵 くわた-よしぞう

1882-1967 大正-昭和時代の心理学者。
明治15年7月11日生まれ。弟に桑田六郎。ドイツに留学してブントにまなぶ。帰国後,母校東京帝大の教授,阪大教授などを歴任。民族心理学研究の先駆者として知られ,日本心理学会会長をつとめた。昭和42年10月10日死去。85歳。鳥取県出身。著作に「ヴントの民族心理学」など。

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