栗坂村(読み)くりさかむら

日本歴史地名大系 「栗坂村」の解説

栗坂村
くりさかむら

[現在地名]倉敷市栗坂

徳芳とくぼう村の東、丘陵地の北側山寄りに位置する。「備中誌」に「此地に孝霊天皇の時、栗坂留霊臣と云人吉備津彦命に従ひて功有し」と記され、口碑ではこの栗坂留霊臣から地名が起こったという。文明二年(一四七〇)吉備津神社の右行事職諸得分注文によると、板倉いたくら郷内栗坂に御厩田三反一〇代がある。年未詳九月二七日の井上盛貞等連署書状には撫川なつかわ郷のうちとあり、両郷の境界付近に位置していたと思われる。右の書状では当地に半済がなされている。栗坂村一宮領屋敷方内検注文には、所在地として宮地ノ上・屋敷・たにしり・ゆの木ノ西などがみえる。戦国最末期には社務または社務代として石川三郎五郎久智が支配していた(年未詳一〇月二四日「久智書状」以上吉備津神社文書)

栗坂村
くりさかむら

[現在地名]御所市大字栗阪くりさか

小殿おどの村東に所在。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の葛上かずらきのかみ郡に今木いまき庄の所在として栗坂がみえる。慶長・元和両郷帳に村名はなく、寛永郷帳に初見する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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