栗ヶ沢村(読み)くりがさわむら

日本歴史地名大系 「栗ヶ沢村」の解説

栗ヶ沢村
くりがさわむら

[現在地名]松戸市栗ヶ沢・小金原こがねはら一丁目・同三―九丁目

久保平賀くぼひらが村・根木内ねぎうち村の南、さか川の上流域に位置する。西は同川支流ふじ川の谷津を挟んではちさき村。「栗ケ沢村誌」(明治一六年)によると、中世には風早かざはや小金こがね領に属し、初め白井しろい(現白井町)城主千葉氏、次いで高城氏の支配下にあったという。「本土寺過去帳」にはクリカサワ・栗沢の表記で地名が散見する。このうち二四日の妙円尼に応永二四年(一四一七)一一月とあるのが年紀があるものでは早い。戦国期に小金領一帯に勢力のあった高城氏について、江戸時代に成立した同氏に関する由来書類では、寛正三年(一四六二)あるいは永正三年(一五〇六)当地に城(栗ヶ沢城)を築き、永正五年根木内城に移るまで栗ヶ沢城を本拠としていたとする。ただし「本土寺過去帳」では永享九年(一四三七)六月の高城四郎右衛門清高(中・一九日条)、延徳二年(一四九〇)閏七月(京暦八月)の高城新右衛門・同子息彦九郎(同日条)肩書にすでにクリカサワとみえ、由来書類の記す栗ヶ沢築城時期より早くに高城氏が当地にいたことが確認される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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