柿原名(読み)かきばるみよう

日本歴史地名大系 「柿原名」の解説

柿原名
かきばるみよう

現柿原に比定される中世の名。「宇佐大鏡」にみえる散在常見名田のうちに「柿原乙丸田数同時定三丁」とあり、宇佐宮領であった。延慶二年(一三〇九)六月一二日の鎮西下知状(佐田文書/鎌倉遺文三一)によれば、「田河郡柿原名」の地頭平氏の時代には筑前大蔵一族の板井種遠であったが、平氏滅亡後の元暦二年(一一八五)七月一二日に種遠の所領は没収され(「吾妻鏡」文治元年七月一二日条)、宇都宮頼房の高祖父道賢(信房)拝領した。しかし頼房の祖父道空が地頭職を子息覚実に譲ったところ、覚実は父の遺命に背き異姓の他人である御家人の桑原道兼に売却した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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