20世紀日本人名事典 「柳家 権太楼(1代目)」の解説
柳家 権太楼(1代目)
ヤナギヤ ゴンタロウ
大正・昭和期の落語家
- 生年
- 明治30(1897)年10月20日
- 没年
- 昭和30(1955)年2月8日
- 出生地
- 東京・本所
- 本名
- 北村 市兵衛
- 経歴
- 初め大阪で文楽の竹本越羽太夫を名乗り、義太夫語りとなったが、東京へ戻り、柳家三語楼門下に入って、語ン太で初高座を踏む。大正末に権太楼と改め、昭和2年真打昇進。14年東宝名人会の専属となった。「猫と金魚」「猫と電車」「猫とタコ」などの猫シリーズ、「反対夫婦」「ぐずり方教室」「満員電車」「スピード成金」など自作の落語で人気を博した。24年脳出血による記憶喪失症にかかり、さらに妻から離婚訴訟されるなど失意の日々を送ったが、27年日本芸術協会(現・落語芸術協会)の客員として復帰。しかしかつての精彩はなく、30年再入院、そのまま他界した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報