松原倉(読み)まつばらのくら

日本歴史地名大系 「松原倉」の解説

松原倉
まつばらのくら

奈良時代、近江国滋賀郡に所在したとされる朝廷倉庫。「続日本紀」天平神護二年(七六六)二月二〇日条によると、政府は叙位進階を条件に近江国近郡の稲穀五万石を「松原倉」に運搬する人を募っている。近江国は平城京に近いということもあって貴族・官人の食料に充当する米の運京国に指定されており、「延喜式」民部省によると、庸米のほか年料舂米一千七八〇石・年料租舂米二千石を納入するよう規定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報