来迎院村(読み)らいこういんむら

日本歴史地名大系 「来迎院村」の解説

来迎院村
らいこういんむら

[現在地名]左京区大原おおはら来迎院町

大原郷のほぼ中央東側に位置し、東は近江国、西は草生くさお、北は勝林院、南は大長瀬おおながせの各村と接する。村名は一二世紀初めに再興された来迎院の寺名による。

大原の地は久寿三年(一一五六)に天台座主となった梶井門跡最雲法親王に加預されたが、大原支配の政所が置かれたのが現在の三千院の地といわれ、特に応仁の乱後、梶井門跡の本拠(現三千院)がこの地に移ってよりは、大原郷に対して大きな力を振るった(→大原郷

その後、織田信長の叡山焼打ちにより一時支配力が衰えたが、天正一七年(一五八九)の三千院文書には、

<資料は省略されています>

とみえ、秀吉から地子免除の朱印状が発給されている。

江戸時代に入り、享保一四年(一七二九)の山城国高八郡村名帳には、来迎院村一一三石三斗二升五合五勺のうち、梶井門跡領が九三石四斗とその大部分を占め、来迎院領一七石二斗七升二合六勺、勝林院領二石六斗五升二合九勺とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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