村之郷村(読み)むらのごうむら

日本歴史地名大系 「村之郷村」の解説

村之郷村
むらのごうむら

[現在地名]大和村村之郷

宮内みやうち村の南、宮内川下流域の谷間の村。同川は南境で角谷つのだに川に合流し、東流して江川に注ぐ。戦国期には当地一帯を山南さんなんと称し、河本かわもと温湯ぬくゆ(現川本町)本拠を置いた小笠原氏にとって背後の要衝で、当地内に山南城が築かれていた。城跡付近に殿河内とのごうち的場まとば高丸たかまるなどの地名が残る。元和五年(一六一九)の古田領郷帳に村ノ郷とみえ、高二七七石余、年貢高は田方一二七石余・畑方一六石余。正保四年(一六四七)の古田領郷帳では高二七七石余、免六ツ一分。元禄一〇年(一六九七)石見銀山領村々覚によれば田方二八一石余・畑方三三石余、年貢高は米一〇六石余・銀二五五匁余、小物成は藪役銀九匁余、家数は本家四七・門屋一四、人数二五三、鉄砲二挺がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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