未渡村(読み)みどむら

日本歴史地名大系 「未渡村」の解説

未渡村
みどむら

[現在地名]東城町帝釈未渡たいしやくみど

始終ししゆう村の東南に位置し、南は神石じんせき相渡あいど(現神石町)、西は甲奴こうぬ五箇ごか(現総領町)に接する。村域東部を東南流する帝釈川は、おん橋のしも宇山うやま村と相渡村との村境へと流れる。一方、村域西部、中央部を東南流する未渡川は南部夏森なつもり川・土生はぶ川を合わせて名越なごえ川となって西流し、雄橋近くで帝釈川に合流する。集落はこれらの川の曲折部に開けたやや広い盆地と、川沿いの狭い平地の周辺に散在

村内には縄文弥生古墳時代の遺物が出土する寄倉岩陰よせくらいわかげ遺跡(国指定史跡)名越岩陰遺跡、縄文・弥生時代の遺物が出土する猿穴さるあな岩陰遺跡・唐門からもん岩陰遺跡、縄文時代の遺物が出土する思案洞しあんどう桂が谷かつらがたに猿神さるがみなどの岩陰遺跡や馬渡上まわたりかみ遺跡、古墳時代の須恵器が出る松の木原まつのきばら大原おおはらの両遺跡、未渡大仙山みどだいせんやま第一号古墳など三九基の古墳が確認されており、古くから開かれていた地と考えられる。

村名は、明応五年(一四九六)四月一二日付政盛書状(山内首藤家文書)に「未渡村」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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