木食虫・木蠹虫(読み)きくいむし

精選版 日本国語大辞典 「木食虫・木蠹虫」の意味・読み・例文・類語

きくい‐むし きくひ‥【木食虫・木蠹虫】

〘名〙
① キクイムシ科に属する甲虫の総称。体は微小な円筒形で、体長は普通三ミリメートル内外。多くは褐色または黒褐色。幼虫、成虫ともに樹皮下または材部深く穴をあけて食害し、林業に重大な害を与える。全世界にわたって分布マツノキクイムシ、ウメノキクイムシなど日本に約三〇〇種が分布する。《季・夏》 〔多識編(1631)〕
② 甲殻類等脚目キクイムシ科の節足動物。体は微小な半円筒形で、体長約三ミリメートル、幅約一ミリメートル。全体に淡黄色。頭は丸く、二個の黒い複眼が目だつ。胸は七節、腹は六節の体節からなり、七対の短い脚がある。口部の大あごで海中の木船、棒ぐい、桟橋などの材をかじって穴をあけ大害を与える。日本各地の沿岸に普通に見られる。

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