木綿合羽(読み)もめんガッパ

精選版 日本国語大辞典 「木綿合羽」の意味・読み・例文・類語

もめん‐ガッパ【木綿合羽】

〘名〙 (カッパcapa) 江戸で、雨着をいう語。
※俳諧・六日飛脚(1679)「上戸なみたて袖のうねうね〈遠州余所をふくもめん合羽の雪の風〈西鶴〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の木綿合羽の言及

【合羽】より

…さらに富裕な町人,医師,俳人たちも合羽の贅(ぜい)を競うようになったため,幕府は数度にわたって着用を禁止,ついに罰則つきの禁令が出され,元禄初年(1688)ころから町人のラシャの合羽着用は見られなくなった。 江戸中期ころから木綿が国内で生産されるようになると,富裕な町人たちが木綿合羽を着はじめた。これは小袖の上に重ね着をする袖のついた裾長のもの(長合羽)であった。…

【コート】より

…【池田 孝江】
[和装のコート]
 防寒・防雨上の外衣としては,江戸時代に入ってから用いられていた袖のついた前を打ち合わせる形式のものと,古来より用いられていたみの(蓑)のような袖のないマント形式のものがある。前者は雨羽織,じうりん,木綿合羽などと呼び胴服から起こった。ラシャ,琥珀(こはく),斜子(ななこ)織,芭蕉布などで作られ,袖合羽,長合羽,半合羽,鷹匠合羽などがあった(合羽)。…

※「木綿合羽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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