精選版 日本国語大辞典 「木槵子・木患子」の意味・読み・例文・類語
もくげん‐じ【木槵子・木患子】
〘名〙 ムクロジ科の落葉高木。本州西部の日本海側、朝鮮、中国に分布し、寺院に多く栽植される。高さ一〇メートルに達する。葉は奇数羽状複葉で四~七対の小葉からなる。各小葉は長さ五~八センチメートルの卵形で縁に二重の鋸歯(きょし)がある。初夏、黄色い小さな四弁花が円錐状に集まって咲く。果実は袋状で長さ約四センチメートル、初め紅色でのち黒色に変わる。種子は黒色で堅く、数珠玉にする。和名は、ムクロジの漢名の無患子を誤用したためで、その字音に由来する。漢名、欒樹・木欒子・欒華。せんだんばのぼだいじゅ。もくれんじ。むくれにし。むくれんじのき。もくげんじゅ。もくれんず。もくらんじ。
※参天台五台山記(1072‐73)一「木患子琉璃装束念珠一串志与家主了」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報