木曽馬(読み)きそうま

日本大百科全書(ニッポニカ)「木曽馬」の解説

木曽馬
きそうま

哺乳(ほにゅう)綱奇蹄(きてい)目ウマ科の動物。同科の1種ウマの1品種で、長野県の木曽谷周辺に6世紀ごろから生産された記録がある。体高1.3~1.4メートル、毛色は鹿毛(かげ)が多く、白徴(白斑(はくはん))のあるものはまれである。頭はやや大きく、あごが発達し、(くび)は太く短い。体の幅は豊かで背腰は強い。四肢はじょうぶで、前肢は外向、後肢はX状の姿勢が多く、ひづめも堅牢(けんろう)で、急坂の山道を歩くのに適する。1932年(昭和7)当時は5144頭が飼育され、毎年約1000頭生産された。用途は春の農耕と冬の厩肥(きゅうひ)生産にあった。1887年(明治20)以降、軍生産のため外国産種牡馬(しゅぼば)と交配され、純粋のものは減少した。1983年(昭和58)時点で約90頭が保護育成され、体形、性質など木曽馬の特質は失われていない。またその数も増加しつつある。同年、県の天然記念物に指定された。

[加納康彦]

『伊藤正起著『木曽馬とともに』(1996・開田村)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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