書記像(読み)しょきぞう(英語表記)statue of scribe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「書記像」の意味・わかりやすい解説

書記像
しょきぞう
statue of scribe

古代エジプトの彫像の一型式。あぐらをかき,膝の上にパピルス巻物を広げ,右手ペンを持って書く姿勢をとるか,手をパピルスに添えて読む姿勢をとっている。書記は古代エジプト社会にあっては高級官僚に相当する重要な役職で,主として貴族子弟がその地位についた。書記像は王朝時代を通じて作られたが,特に古王国時代にすぐれたものが多い。石像木像があり,石灰岩や木を材料とするものは彩色された。サッカラ出土,第5王朝に属する「カイロの書記」と「ルーブルの書記」が傑作である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android