日浦岬(読み)ひうらみさき

日本歴史地名大系 「日浦岬」の解説

日浦岬
ひうらみさき

恵山町と戸井とい町の境界にある岬。ひときわ険しい海崖の突端に日浦岬灯台が建つ。古くは掛待かけまち鼻の名でよばれていた(嘉永七年「六ヶ場所調書」市立函館図書館蔵)。北東方日浦地区まで石英安山岩柱状節理に富む日浦海岸(道南金剛・日浦金剛・日浦洞門)が一キロ余り屈折して続く。「海岸岩石、波浪打つけ而道なし」(「蝦夷日誌」一編)とあるように、海岸沿いの陸路は難所として知られ、かつては戸井村(現戸井町)原木はらき川下流から、上り九町・下り七町半の日浦峠を越えて岬の北東の尻岸内しりきしない村字日浦と往来(嘉永七年「六箇場所道途絵図」市立函館図書館蔵)、または小船で海路を行った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報