日前村(読み)ひくまむら

日本歴史地名大系 「日前村」の解説

日前村
ひくまむら

[現在地名]橘町大字日前

屋代やしろ島のほぼ中央に立つだけ山の東側に位置し、西は久賀くか(現久賀町)、東は土井どい村、南は安下庄あげのしようと接する。北東は海に面し海上に飛瀬ひせ島を望む。嵩山の支山より流れる山根やまね川・松田まつだ川など小河川によって形成されたわずかな平地があるが、ほとんどは山地。

日前の地名は「吾妻鏡」文治三年(一一八七)四月二三日条によれば、中世初頭には日前保とよばれる国衙領で、江所高信が地頭職に任じられていたことが知られる(→久賀保。また正中二年(一三二五)の留守所下文(「寺社証文」所収周防国分寺文書)のうちの「吉祥御願下苻以下事」にも「由良日前保五斗五升六合」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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