日之島村(読み)ひのしまむら

日本歴史地名大系 「日之島村」の解説

日之島村
ひのしまむら

[現在地名]若松町島郷しまごう

若松島の北西にある日ノ島を村域とする。中央部に祇園ぎおん(二四四メートル)、南部に釜崎かまさき曲崎まがりさきがある。本来は火ノ島であるとされ、烽火によって異国船の来航などを知らせる監視場が置かれていたという説がある。大宝元年(七〇一)の創祀と伝える日島ひのしま神社が鎮座する。古くから朝鮮半島との交易の拠点の一つであった。南部に海上で遭難した無縁仏を供養した板碑型石塔や五輪塔などが多くみられる。江戸時代は福江藩領西中にしじゆうのうちで、日之島掛に属したが、安永六年(一七七七)から西島掛に属する。慶長国絵図に日ノ島とみえ、高二石余。寛文四年(一六六四)の五島盛勝領知目録(寛文朱印留)に日島村とあり、同年の福江領高辻帳では日之島村として高一七石余。元禄国絵図でも日之島村とある。新田畑改高は明暦元年(一六五五)に高六石余、安永元年二石余、享和三年(一八〇三)一石余、文化三年(一八〇六)には日之島村日之島四斗余・同村居付八斗余であった(天保五年福江領高辻郷村帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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