新鹿村(読み)あたしかむら

日本歴史地名大系 「新鹿村」の解説

新鹿村
あたしかむら

[現在地名]熊野市新鹿町

遊木ゆき浦の西、新鹿湾の西北部にあり、みなと川・さと川流域に開ける。小名に沼田野ぬたの(現甫本)端馬はしま(現橋間)がある。慶長六年(一六〇一)検地帳(徳川林政史蔵)に「新鹿村」と記される。近世初期の家数五八(「新宮藩御勘定方旧記」和歌山県史近世史料編)。木本組に属する。

当村には宝永二年(一七〇五)に設置された藩の御仕入方役所があり、林産物移出に対して二割の課税をかけ、また事業資金の融資を行った。奥地山間部からの木材・樽丸・木炭・薪など八丁はつちよう峠を越えて当村に運ばれ、主として名古屋・大坂へ船積みされた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android