擦抜(読み)すりぬける

精選版 日本国語大辞典 「擦抜」の意味・読み・例文・類語

すり‐ぬ・ける【擦抜】

〘自カ下一〙
群衆の中や人前などをかすめて通り抜ける。また、おさえつけられたりせばめられたりしているすきまなどを抜け出る。擦り通る。
※碧巖雷沢抄(1533)五「白地境界をもすりぬけたる一位也」
※宝の山(1891)〈川上眉山〉五「妖魔は遂に打負けて、膝の下に組敷かれしが、少し力やゆるみけん。すっと身をすり抜(ヌ)けて」
② その場をまぎらして逃げる。
※俳諧・本朝文選(1706)三・賦類・百花譜〈許六〉「金くれる男なれども、愚痴なるにはすりぬけ、請出さるる場所をはづして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報