精選版 日本国語大辞典 「掻遣」の意味・読み・例文・類語
かい‐や・る【掻遣】
〘他ラ四〙 (「かい」は接頭語)
① 押しやる。払いのける。
② 行かせる。去らせる。帰す。
③ 与える。やる。
※浮世草子・好色五人女(1686)三「りんがちは文(ふみ)書きてとらせんとざらざらと筆をあゆませ茂のじ様まいる身よりとばかり引むすびて、かいやり給ひしを」
かき‐や・る【掻遣】
〘他ラ四〙
① 髪の毛を手で払いのける。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「髪かきやり給ふ手つきいとうつくしげなり」
② 隅の方へ寄せる。かきのける。
※枕(10C終)二九八「みなほかざまに火をかきやりて、炭を重ね置きたるいただきに火を置きたる、いとむつかし」
③ 手で押してあける。
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