挙て・上て(読み)あげて

精選版 日本国語大辞典 「挙て・上て」の意味・読み・例文・類語

あげ‐て【挙て・上て】

〘副〙 (動詞「あげる」の連用形助詞「て」の付いてできたもの)
多くのものを全体としてまとめていう場合に用いる。残らず。ことごとく。
※大智度論天安二年点(858)「天下国土、称(アケ)て知りぬべし」
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「をさめ殿あけて、よき果物干物(からもの)あげていだす」
② 多くのものを一つ一つとり立てていう場合に用いる。いちいち。
※大慈恩寺三蔵法師伝院政期点(1080‐1110頃)八「凡そ紕(まが)ひ紊(みだ)れたる所、胡(いか)んぞ勝(アケ)て言ふ可けむや」
太平記(14C後)一三「其の位に居する例不勝計(アゲテかぞふ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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