持栄・持囃(読み)もてはやす

精選版 日本国語大辞典 「持栄・持囃」の意味・読み・例文・類語

もて‐はや・す【持栄・持囃】

〘他サ五(四)〙
① はえあるようにほめそやす。取りたててほめる。ほめそやす。ほめたてる。
※後撰(951‐953頃)秋下・四〇〇「何に菊色そめかへしにほふらん花もてはやす君も来なくに〈よみ人しらず〉」
② 照りはえるようにする。美しく見ばえのするようにする。引き立てる。
源氏(1001‐14頃)若菜下「月やうやうさしあがるままに、花の色、香ももてはやされて、げにいと心にくき程也」
③ 大切に扱う。厚遇する。歓待する。饗応する。もてなす。
落窪(10C後)二「只今の御世おぼえのたぐひなき君なれば、もてはやさんとて、おとども出でて待ち給に」
④ (①から転じ、おもに「もてはやされる」の形で) 評判人気を得る。
※彼の歩んだ道(1965)〈末川博〉三「とにかく、世間でもてはやされている存在である」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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