抜船(読み)ぬけぶね

精選版 日本国語大辞典 「抜船」の意味・読み・例文・類語

ぬけ‐ぶね【抜船】

〘名〙
① ある定まった役目についている船を臨時に他の用に使うこと。また、その船。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二〇「人の心夜の間に替る相場也 何国の浦へかぬけ舟つかい」
江戸時代鎖国の禁を犯して海外に渡航すること。また、その船。また、密貿易のこと。
犯科帳‐享保一〇年(1725)「朝鮮抜舟之儀ともとも遂相談」
遊里で、他を出しぬくことをいう。ぬけがけ。
評判記・色道大鏡(1678)一「ぬけぶねつかふともいふ。ぬけがけと同事なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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