抜毛症(トリコチロマニア)(読み)ばつもうしょうとりこちろまにあ(英語表記)Trichotillomania

家庭医学館 の解説

ばつもうしょうとりこちろまにあ【抜毛症(トリコチロマニア) Trichotillomania】

[どんな病気か]
 からだの毛をくり返し抜き、その部分の体毛の喪失が目立っているものです。
 頭髪を抜くことがほとんどですが、ときに、まつげ眉毛(まゆげ)、腋毛(えきもう)、恥毛(ちもう)を抜くこともあります。抜毛症は、学童期から思春期にかけてみられ、女児に多くみられます。
[原因]
 心理的、性格的要因に基づくものです。不安・緊張による一時的な反応であることもありますし、その子どもをとりまく環境における心理的葛藤(かっとう)(たとえば家庭内での葛藤)による攻撃的な気持ちを表わす行為であることもあります。
[治療]
 その子どもをとりまく環境をよく理解したうえで、攻撃性の発散や気持ちのコントロールのしかたをうまくできるように支援します。症状が長引くようなときには、遊戯療法(ゆうぎりょうほう)を含む心理療法、家族療法などが行なわれます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android