抜上(読み)ぬけあがる

精選版 日本国語大辞典 「抜上」の意味・読み・例文・類語

ぬけ‐あが・る【抜上】

〘自ラ五(四)〙
① 高く抜け出る。上に出る。
御伽草子鴉鷺合戦物語(続類従所収)(室町中)「七郎は色白の頸の骨ぬけあがりて」
② まったく抜け通る。透き通る。
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「抜け上(アガ)るほど白い艷のある皮膚とは」
③ 額の生えぎわの毛が抜けて、上の方へはげあがる。ぬきあがる。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉三二「額から頬へ片鬢抜上りまして相が変ったのだから」

ぬき‐あ・げる【抜上】

〘他ガ下一〙 ぬきあ・ぐ 〘他ガ下二〙 生えぎわの髪の毛を抜いて額を広くする。江戸時代、男たちが伊達(だて)を気取ってした風俗
※俳諧・物種集(1678)「角から角もおさまれる御代 抜あくる額の浪も静にて〈川柳〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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