打重(読み)うちかさねる

精選版 日本国語大辞典 「打重」の意味・読み・例文・類語

うち‐かさ・ねる【打重】

〘他ナ下一〙 うちかさ・ぬ 〘他ナ下二〙 (「うち」は接頭語)
① 物の上にさらに物を積み重ねる。
狭衣物語(1069‐77頃か)三「白銀・黄金をうちかさね」
② 衣を重ね合わせる。男女が共寝する場合などにいう。
※前田本枕(10C終)二二三「思ふ人とうちかさねてうづもれふしたれば」
③ 事の上にさらに事を加える。

うち‐かさな・る【打重】

〘自ラ五(四)〙 (「うち」は接頭語)
① 物などの上にさらに他の物がのる。
落窪(10C後)四「今片つ方には、正身(さうじみ)の御装束(さうぞく)三領(くだり)、色々の織物うちかさなりたり」
② 事の上にさらに事が加わる。

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