精選版 日本国語大辞典 「手放」の意味・読み・例文・類語
て‐ばなし【手放】
〘名〙
① 手を放すこと。何にもつかまったりすがったりしないこと。
※人情本・恩愛二葉草(1834)三「お盲(めくら)さんに杖がないさうな。手放(テバナ)しでは、行かれまい」
② 手をつけないでうちすてておくこと。批判や制限などを加えないで、そのままにしておくこと。また、手だすけをしたり世話をやいたりしないでほっておくこと。
③ 遠慮や気がねをしないこと。露骨なこと。
※雑俳・柳多留‐一〇(1775)「手はなしでつけさしを呑なれたもの」
て‐はなち【手放】
〘形動〙 手入れができないさま。手がまわらないさま。手を抜くさま。
※更級日記(1059頃)「これは男などもそはねば、いとてはなちに、あらあらしげにて、苫といふ物を一重うちふきたれば」
た‐ばなし【手放】
〘名〙 飼いならした鷹を手から初めて放すこと。〔運歩色葉(1548)〕
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