手応・手答(読み)てごたえ

精選版 日本国語大辞典 「手応・手答」の意味・読み・例文・類語

て‐ごたえ ‥ごたへ【手応・手答】

〘名〙
① ものを打ったり突いたり切ったりした時などに、手にかえってくる感覚
平家(13C前)四「矢とってつがひ、〈略〉よぴいてひゃうどいる。手ごたへしてはたとあたる」
太平記(14C後)一二「鏑紫宸殿の上を鳴り響かし、雲の間に手答(てコタヘ)して」
武力で応酬すること。反抗すること。
浅井三代記(1689)五「押寄押寄攻ければ手答へするもの一人もなし」
反応。はりあい。
行人(1912‐13)〈夏目漱石〉帰ってから「お重と喧嘩をするたびに向ふが泣いて呉れないと手応(テゴタヘ)がない様で、何だか物足らなかった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報