扇の芝(読み)おうぎのしば

精選版 日本国語大辞典 「扇の芝」の意味・読み・例文・類語

おうぎ【扇】 の 芝(しば)

① 扇の形をした芝生のことを、しゃれていったことば。宇治平等院の中にある、釣鐘観音堂のそばの芝生が著名
謡曲・頼政(1430頃)「源三位頼政〈略〉扇を敷き自害し給ひし名将の果て給ひたる跡なればとて、今に扇の芝と申し候」
② (宇治の平等院にある「扇の芝」をしゃれて) 芝居見物などの座席で、用事のため席を立つ時、またもどってくるというしるしのため、扇を広げたまま置いておくこと。
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一八「跡たのむ扇の芝の切落し

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android