慶暦の和約(読み)けいれきのわやく

山川 世界史小辞典 改訂新版 「慶暦の和約」の解説

慶暦の和約(けいれきのわやく)

チベット系タングート族の李元昊(りげんこう)大夏(たいか)を建国し,宋人はこれを西夏と呼んだ。ここに,西夏,宋の3国が鼎立(ていりつ)する状況となった。李元昊は河西地方全域を押えたのち,蘭州から西寧(せいねい)にかけた地域をめぐって宋と戦火を交えた。その戦いは長引き,1044年(慶暦4年)に和約が結ばれた。その結果,李元昊は宋に臣礼をとることになったものの,両者国境を定め,宋は西夏に歳賜(さいし)として絹13万匹,銀5万両,茶2万斤を贈り,国境貿易も復活した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「慶暦の和約」の解説

慶暦の和約
けいれきのわやく

1044年北宋タングート族の西夏と結んだ講和条約
形の上では西夏の初代皇帝李元昊 (りげんこう) が北宋の第4代皇帝仁宗に臣礼をとったが,宋からの絹や銀の莫大な歳幣供与であった。遼や西夏の軍事的圧迫に苦しむ北宋のやむなき政策であったが,財政を苦しめることとなった。

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