愛野町(読み)あいのまち

日本歴史地名大系 「愛野町」の解説

愛野町
あいのまち

面積:一一・七二平方キロ

島原半島の北西部に位置し、その付根にあたる。北東部は吾妻あづま町、南東部は千々石ちぢわ町、西部は北高来郡森山もりやま町に接する。南部はたちばな湾に面し、北部は有明海(諫早湾)に注ぐ有明川の河口部に臨むため、最狭部は一・五キロの愛野地峡となっている。町域には愛野扇状地が広がり、東部から野平のびら川・千鳥ちどり川が流れ、北部で有明川に合流する。近世以来の干拓地が広がり、県下有数の穀倉地帯となっている。町域の北部を島原鉄道が通り、町域で国道五七号と二五一号が交差する。ほかに主要地方道の愛野―島原線などがある。南東部は島原半島県立公園の指定域内。

縄文時代中期の愛津あいつ遺跡がある。愛津の中島なかしま首塚くびつか古墳野井のい円墳一本松いつぽんまつ古墳があり、後者では装身具類、武器・工具類、馬具類などがみられ、古墳時代後期の築造とされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報