思慰(読み)おぼしなぐさむ

精選版 日本国語大辞典 「思慰」の意味・読み・例文・類語

おぼし‐なぐさ・む【思慰】

[1] 〘自マ四〙 (「おもいなぐさむ(思慰)(一)」の尊敬語) いやな気持が消えてお心がはればれなさる。
源氏(1001‐14頃)須磨二条院のひめ君は、ほどふるままにおぼしなぐさむ折なし」
[2] 〘他マ下二〙 (「おもいなぐさむ(思慰)(二)」の尊敬語) いやな気持をやわらげなさる。自分のお心をはらされる。
落窪(10C後)一「わが君、心強くおぼしなぐさめよ」

おもい‐なぐさ・む おもひ‥【思慰】

[1] 〘自マ四〙 いやな気持が消えて心が晴れやかになる。気が晴れる。
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「いまはおもひなぐさみ給へるめり」
[2] 〘他マ下二〙 いやな気持をやわらげる。自分の心を晴らす。
平中(965頃)三五「さりければ『かう心憂きこと』と、思ひなぐさめがてら、『心もやらむ』と思ひて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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