思余(読み)おもいあまる

精選版 日本国語大辞典 「思余」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あま・る おもひ‥【思余】

〘自ラ五(四)〙 ひどく思い悩んで、考えがまとまらなくなる。思案にあまる。また、恋しさにたえきれなくなる。
万葉(8C後)七・一三三五「思賸(おもひあまり)(いた)もすべ無み玉襷(たまだすき)畝火(うねび)の山にわれは標(しめ)結ふ
伊勢物語(10C前)五六「むかし、をとこ、臥して思ひ、起きて思ひ、思ひあまりて」

おぼし‐あま・る【思余】

〘自ラ四〙 (「おもいあまる(思余)」の尊敬語) ひどく思い悩んで、考えがまとまらなくなられる。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「よろづの上達部・御子たちも、壻にせん壻にせんとおぼしあまるは、御けしきとり給へど」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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