思交（読み）おもいまじる

精選版 日本国語大辞典

おもい‐まじ・る おもひ‥【思交】

〘自ラ四〙 疑い、悩みなど、他の思いが入りこむ。あれこれと思う。

※青表紙一本源氏（1001‐14頃）柏木「御心のうち、あな口惜しや。思まじる方なくて、見奉らましかば、珍しう嬉しからましとおぼせど」

おもい‐ま・ず おもひ‥【思交】

〘他ザ下二〙 疑いや悩みをもちながら、あれこれと考える。

※源氏（1001‐14頃）柏木「思まずる方なくて見たてまつらましかば、珍しく嬉しからまし」

おもい‐かわ・す おもひかはす【思交】

〘自サ四〙 互いに恋しく思う。恋し合う。

※伊勢物語（１０Ｃ前）二一「むかし、男女、いとかしこく思ひかはして、こと心なかりけり」

出典　精選版 日本国語大辞典