怒鳴(読み)どなる

精選版 日本国語大辞典 「怒鳴」の意味・読み・例文・類語

ど‐な・る【怒鳴】

〘自ラ五(四)〙 怒って大声でわめく。大声で呼ぶ。声高に叫ぶ。また、声高にしかる。
※雑俳・柳多留‐三八(1807)「どなるはづ雷門をぬけて行き」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一「座敷の中から『此馬鹿野郎』と怒鳴った」
[語誌](1)擬声語「ド」と、音がする、響く、声を出すの意の動詞ナル」との合成語とみられる。語構成を同じくする「ガナル」「ワナル」とともに江戸時代後期から散見されるが、用例が目立つようになるのは明治時代以降である。
(2)「ガナル」「ワナル」は不特定の対象に対して激しい声で叫ぶ意であるが、「ドナル」には特定の対象に対して大声をあげて怒る意もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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