…1923年10月~28年11月,教育の世紀社によって発行された自由主義的な月刊教育雑誌。教育の世紀社は,23年の初めに野口援太郎,下中弥三郎,為藤五郎,志垣寛の4人が,〈教育の実質,内容,方法上における革新運動〉を目ざして結成した教育団体である。その事業としては《教育の世紀》の発行のほか,理想の学校〈児童の村〉の建設と経営を目ざした。…
…このような郷土教育は,郷土すなわち身近な生活の場に教材を発見し,それを授業に利用するという教育方法に重点がおかれたものであった。ところが1920年代から30年代のドイツにおける郷土科Heimatkunde設置の影響をうけて,日本においても,北沢種一らの労作・体験・直観などの原理から郷土を重視する主張と,地理学者小田内通敏や志垣寛らによる〈土地と勤労と民族の三つの複合体〉としての郷土の科学的把握と調査に基づいた学習を主張する郷土教育連盟の運動があった。この背景には,世界恐慌などの影響による農村窮乏化の救済という問題意識がある。…
※「志垣寛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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